西暦2005年8月13日、ついに念願の日が来た。
私たちはペット用品店に寄って、いろいろ買い物してから、
ミーアのお嫁さんたちと子供たちが待つお宅へと急いだ。
しばらく見ないうちに、仔猫たちはすっかり成長して、
軽々とサークルの柵をよじ登り、脱出しては部屋の中を走り回るようになっていた。
餌入れを倒すわ、ゴミ箱にダイブするわ、兄弟バトル始めるわで大騒ぎ。
前に見たとき白いふわふわの毛したサンゴちゃんの子は、見違えるような黒い毛並みになっていた。
「キミ、染めたの?カツラ?」っていうぐらいに。
やっぱりミーアの血が入ってるからかな。
プラチナちゃんの子のうち、ちょっとおっとりしてて小柄な子は女の子で、
あまり兄弟たちのバトルには参加しなかった。
既にうちに来ることになっている片目の子は、お医者さんに行って初めて気づいたのだが、
生まれつき心臓が悪いそうだ。
抱っこしたときに、私たちにもはっきりと分かるほど、心臓の音にノイズが入っていた。
今はまだなんともなく、元気に兄弟たちとはしゃぎ回っているが、
いつ、どんなことが起こるか分からない、時限爆弾を抱えているようだ。
昼間、2人とも留守になってしまううちに迎えて、
万が一の時すぐに気づいてあげられないかもしれない。
ここでちょっと悩んだが、先方のお宅はブリーダーなので、この子はもちろん買い手もつかないから、
里親を探すつもりだという。
でも、片目で、心臓も悪く、里親もなかなか難しいだろうし、
ちゃんといい里親にめぐりあえるかも心配。
それならやはりうちで引き取って、できる限りのことをしてあげたい。
ということで、1匹目はこの子に決定。
片目の顔がウインクしているように愛らしいので、名前を「ウインク」。
そして、人一倍元気に暴れまわっている男の子が、小さい頃のミーアにそっくりだったので、
2匹目はこの子に即決。
名前は考案中。
とりあえず彼との会話の中では「元気なチビ」、略して「ゲンチビ」と言っている。(汗)
こうして、2匹をキャリーバッグに入れ、お母さんの匂いのついたペットシートも中に入れて、
私たちはミーアの待つ家へと急いだ。
いよいよ、父子感動の初・対面!!
車の中で