思えば、ミーアは来たその日から、繊細とは反対の図太さを見せていた。
ミーアを買って帰った日、さっそく猫トイレと猫砂も買ってきた。
いっぱいミルクを飲ませて、いっぱい遊んで、
さてそろそろ寝ようかなという頃になっても、一向にトイレに行く気配がない。
これは困った。
私が寝てる間にどこかトイレ以外の場所でして、そこをトイレと思い込んだら大変だ。
私はミーアをトイレと一緒の部屋にしばらく閉じ込めておこうとした。
しかし、私の姿が見えなくなると、ミーアはなんとも悲しそうな声で泣き出した。
5分経っても、10分経っても泣き続けるので、私まで泣けてきた。
「ごめんね、ミーア。もうトイレなんかどうでもいいよ。ごめんね。」
と部屋のドアを開けたら、今度は実に甘えた声で「ニャ~」と鳴くのだった。
抱っこすると、頭をこすり付けてきたり、ゴロゴロ喉をならしたり、手をモミモミさせたりと大忙し。
「よしよし、さみしかったの」 「ニャー」
「オシッコはまだしたくないの」 「ニャー」
「じゃ、ママと一緒に寝ようか」 「ニャー」
電気を消し、ふとんに入り、寝ようとした。
その時!ミーアはトコトコやってきて、ふとんの上を前足でカキカキしたかと思うと、
ジョーーーー
!!
私はがばっと飛び起き、まだオシッコしているミーアを抱き上げ、トイレまで走り、ぽとっと入れた。
よっぽど我慢していたのか、ミーアは私に抱かれている間中もずっとオシッコし続け、
私のパジャマをぬらしたのだった。
それから、パジャマとふとんカバーやシーツを取替えたり、
ふとんに消臭スプレーをかけ、ベランダに干したり、
床についたオシッコを拭いたり・・・
作業は延々と夜中まで続いたのであった。
それにしても、いきなり人が寝てる横でオシッコするなんて、ミーアはかなりのツワモノかも?
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